誰も語らなかったIT 9つの秘密

ITに不安を抱くビジネスパーソンに向けた、実際のITの掴み所を指南する本。

SIベンダーと関わりを持つ人にとって、「ITをどのように使うべきか」「その判断が適切かどうか」を見極めるのに、内容は役立つと思う。一方、教科書的・照準的なITの学習(診断士受験とか)とは範囲がずれていて、それらに貢献することはなさそう。

我々IT業界の人間にとっては、「ITに対し過度な期待を持つべきでない」という内容は、ホッとさせてくれる部分もある。

また、今後のキーとなりうる要素(ユビキタス、グリッド、セキュリティ、コラボレーション)についても、大まかなポイントを提示してくれている。

キモとしては、ITといっても特別なものではなく、ビジネスサイクルの中で実行すべき案件の1つであり、その進め方は通常の経営判断によるものと大きな違いはない、ということ。

逆に言うと(最近思っていることだが)、ITプロジェクトマネジメントのスキルは、一般企業による企業変革のためのプロジェクトにも応用できるので はないか。本来目的のある企業変革活動であるはずのITプロジェクトに対し、その活動が予定通り進まない様を嫌というほど見てきているため、何がプロジェ クトを妨げるのかについてよく見ているし、能動的な対応をしていればいろいろな経験が積めるものだ。