発注者ビューガイドライン(画面編)について

お客様にわかりやすい仕様記述および合意方法の共同検討成果の第一弾「発注者ビューガイドライン(画面編)」を公開開始 2007年9月18日 | ニュースリリース | NTTデータ

ずっと置いてたものを、読んでみました。名著っぽい「業務システムのための上流工程入門」を読み進める傍ら。

ちなみに「発注者ビューガイドライン」を簡単に説明すると、NTTデータ富士通NEC、日立といった"大手ITゼネコン"らが参加する、「発注者(ユーザ)」と「SIer(ベンダー)」がスムーズに合意するための成果物に関するガイドライン

読んだ目的としては、日頃からユーザとの合意の仕方については問題意識として持っていて、自分なりには工夫してやっているつもりだが、何か新しい見地が得られれば、というもの。

さて印象は:

  • 思ったよりも初歩的な内容が多い。ある程度経験を積んだチームが得られるものは、一部に限られそう。それでも日頃からの懸念事項が解消すれば、意義はある。
  • 丁寧に書きすぎていて、密度に比してページが肥大化。
  • 適用先の想定が「大規模な業務システム」で、作成するドキュメントの数が多く、ドキュメント作成に多めのコストが掛けられることが前提のよう。
  • うがった見方をすると、「大手ITゼネコンらの流儀を統一して表そうとすると、高いレベルの内容は相違が多すぎて、これぐらいのレベルの内容でし か統一できなかったのか?」とか、「これ以上コアなノウハウは出す気になれなかった?」とか、「発注者ビュー検討会の担当者らが突発的トラブルblueに襲われて、あまり深堀りできなかった?」 とか。

例えばこれを社内に標準として組み込んだり、教育用教材として使うとしたら、サービスレベルの十分条件を規定するものではなく、必要条件を規定するものになるかと。

ひとまず比較的ドキュメント化しやすい「画面編」のため、集まったノウハウが、相対的にそれほどハイレベルではないのかも。 残り「システム化の範囲がわかる業務フローやそれに付随する設計要素に着目した『「システム振舞い』」、「情報システムで扱われるデータ項目の整理とその構造に関する設計内容に着目した『データモデル』」についても期待したいところ。

でもそもそも、「業務システムのための上流工程入門」風にいうと、「設計後、顧客との合意を取ることを改善するよりも、もっと早い段階での方針立てを改善すべき」ということか。こちらの本の方が、より実用的で実践的に感じる。